潮見表を活用しよう
釣り人にとって、必ずといって良いほどお世話になるのが潮見表です。
ここでは、潮の干満が発生する仕組みや、潮見表の見方まで解説します。
潮汐(満潮・干潮)の発生するしくみ
下の絵のように、月に一番近い場所とその反対側で、海水が月の引力により引き寄せられて満潮となり、直角に位置する場所では海水が少なくなり干潮となります。地球は自転により約24時間で一回転するため、1日に満潮・干潮が2回発生して・・・・ と、いうのが通り一遍の解説で、小学校の理科の本でも同様な解説であったと記憶しています。
しかし、潮汐が月の引力の影響で起こるのなら、下の絵のように月に一番近い側で全ての海水が引き寄せられ満潮となり、反対側では海水が少なくなって干潮になり、1日に満潮・干潮とも1回になるのではないでしょうか?
この疑問はもっともで、私たちは小さいころから「月は地球の周りを回っている」と教えられてきたため、地球はビクともせず、どっしり構えていて、月が地球の周りを勝手に回っていると想像してきたのが原因だと思います。
実は、月は地球の約1/80の質量を持つ巨大な衛星です。これは太陽系の中でも異例と言えるほどの大きさなのです。このため、地球は「どっしり構える」ことができず、常に月と共に動いています。(連星系をなしていると考えてよい。)
このため、下の絵のように地球の中心から月に向かって地球の半径の約70%の位置を軸として、地球と月が共に回っています。(周期27.5日)
すなわち、地球も回っているのです。
地球も、この軸を中心にして回っていることから、軸から一番遠い場所、すなわち月の反対側で遠心力が最大となり、月に一番近い側で遠心力が最小となります。この遠心力の影響で、海水が月の反対側にも引き寄せられます。
地球の重力と、遠心力のつりあう点は地球の中心です。月に近い側では遠心力が最小ではあるものの月の引力が最大であるため、月と反対側では月の重力は最小なものの遠心力が最大であるため、それぞれ満潮になります。

大潮・小潮の発生するしくみ
大潮・小潮が発生するしくみは、太陽が関係します。潮汐は主に月の引力の影響を受けますが、太陽の引力による影響も月の半分程度受けます。
太陽だけで考えると、月のときと同様、太陽に近い側で太陽の引力により、また太陽と反対側では、地球は太陽の周りを公転しているため遠心力により、それぞれ海水が引き寄せられます。
月と太陽が同一方向に並ぶ(月の出ない新月の時)または月と太陽が正反対のとき(満月のきれいなとき)、月と太陽の両方の力が加わり大潮になり、月と太陽が直角に並ぶと、力が分散されるため小潮になります。